2、「嫌われる勇気」 岸見一郎、古賀史健 Part.1

 フロイトユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を青年と哲人との対話形式でまとめた話です。友人関係や恋人関係など対人関係に関する悩み、自分の将来や人生そのものに悩まれている方に是非お勧めです。

 

 

 本書は「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに対し極めてシンプルかつ具体的な答えを提示します。

ただし、注意してください。この本を読んだからといって、当然人生がうまくいくわけではありません。この本の内容を咀嚼し、自分の一部とできた時にこそ効力を発揮します。私自身、まだ二回しか読めておりませんので理解しきれない部分、受け入れられない部分が多々あります。自分の中で整理するという意味でも気になった部分を感想込みでブログに書き留めたいと思います。それでは宜しくお願いします。

 

 

 私が伝えたい部分として、以下の3つの章に分けてお話します。

1.ライフスタイルを変える勇気

2.すべての悩みは対人関係の悩み

3.普通であることの勇気

もちろんこれ以外にも「自由とは他者から嫌われることである」等伝えたい部分はありましたが、キリがないので疑問を感じたり、もっと深く知りたい場合は自分で読んでみることをお勧めします。

 

 

 本日は 1. ライフスタイルを変える勇気 についてお話します。

この章では自分自身への向き合い方について考えたいと思います。ライフスタイルとは人生における思考や行動の傾向、つまりはその人が世界をどう見ているか、自分のことをどう見ているかということです。つまり、自分の世の中への見方を変える勇気がこの章のカギを握るのです。

 そもそも、アドラー心理学では原因論ではなく、目的論を提唱しています。

例として挙げると、あなたが「自分は人見知りでヒトと仲良くなるのが苦手で友達が少ないから、暗くて協調性のない性格である。」と考えているといます。このセリフを聞くとこう考えるのではないでしょうか?いままでなかなか友達ができずありのままの自分をうまく出せる場所がなく苦しんできたのだろうな、その結果ひねくれてしまって暗くて協調性のない性格になってしまったのだろうと。

 アドラー心理学はこの考え方、AだからBという原因論を明確に否定します。そうではなく、「現状ヒトと仲良くなるのが面倒であったり、疲れる、対人関係の中で自分のプライドや考え方、存在を否定され傷つくのが怖い」といった理由から「暗くて協調性のないヤツ」を演じている、Aという目的を達成するためにBであるという目的論で物事を捉えます。しかし、演じているとありますが好きでそうしたわけではないし、私は暗くて協調性のない自分なんて好きでもないしむしろ嫌いだ!とこの考え方を残酷だと思うかもしれません。

 ここで、冒頭で述べた「ライフスタイルを変える勇気」です。目的論で考えることができれば、先程の例で挙げると、現在のライフスタイルは「現状ヒトと仲良くなるのが面倒であったり、疲れる、対人関係の中で自分のプライドや考え方、存在を否定され傷つくのが怖いから暗くて協調性のないヤツとして自分を守っている」であり、実は明るく協調性をもったヤツになるためには「存在を否定され傷つく」ことを恐れずに対人関係に踏み込むことが必要なのです。これはつまり「勇気」です。もしかしたら、過去に友人に裏切られたトラウマからそのような考えに行っているかもしれませんしそうではない他の理由からかもしれませんが、兎にも角にもそれは「変える勇気」が必要なのです。

 今日の内容は字面では納得できても気持ちの面では納得できていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。もちろん、私の文章力という観点からの実力不足もありますので、本当に気になった方は本を買ってみることをおすすめします。そして冒頭でもふれたように何度も自分の中で咀嚼することが大切です。それでは次章もお楽しみください。

 最後に私は自分の幸せのためにもできるだけ自分が大変だと思う道に進む道を選んでいます。困難な道を進むことは勇気がいりますが、やらずに後悔より、やって後悔で過ごしたいと思います。ではでは